奥様が育児ノイローゼにならないためにも、また、ご主人自身のためにも、男性も積極的に育児に参加すべき、と私は考えています。
ひと昔前の男性は、子育てはすべて妻に任せっきりでした。赤ちゃんが泣いても、「おーい、泣いているぞ」と妻を呼ぶだけで、おむつひとつ換えることもなかった夫が、結構多かったのではないかと思います。
でも、今は時代が変わったのです。
今はほとんどの家庭が核家族であるため、容易に祖母や祖父に子育ての手助けをしてもらうことができず、子育ての苦労を母親がひとりで抱え込んでいます。
ましてや、共働きとなれば、仕事をしながら家事と育児をすることになり、負担はより大きなものになります。その姿を横目で見ながら、育児に協力しないというのはいかがなものでしょうか?
そもそも女性は妊娠してからずっとお腹の中に胎児を宿していますから、日々増えていく重みを感じながら過ごすことで、徐々に母親になる心構えができています。身体の変化と共にホルモンバランスも変わっていき、それと同時に母性も育っていきます。
それに比べて、男性のほうはどうでしょうか。
子供を授かったことを知ったときは、「自分もこれで親になるんだ!」と感激し、日に日にお腹がふくらむ妻の体調を気遣ったり、産まれてくる子が男の子なら、一緒にこんなことをしたい、女の子ならばこんなふうに接していけばいいのではないか、といろいろと夢や希望をふくらませたりもするでしょう。
こういったことを、頭の中だけの空想で終わらせずに、夫婦で実行していけばいいのですが、ただの夢や希望で終わってしまってはなんの意味もありません。
女性とは違って、身をもって父親になる覚悟を持つ機会というものが、どうしても男性には乏しいものです。
ですから、いざ子供が産まれたあとは、奥さんに子育てを任せっぱなしということになりやすいわけです。
仕事から帰ってきたあと、ベビーベッドで眠る我が子の頬をなでるだけで満足しているというのが本音に近いかもしれません。
中には、夜泣きをするたびに、「オレは仕事で疲れているのに、これじゃ眠れないだろ。早く泣きやませてくれ」と怒鳴るご主人もいらっしゃいます。
ただ、共働きの夫婦が増えてきた今は、自ら積極的に子育てに協力するご主人も増えているようなので、それはとてもいい傾向だと思っています。
夕ご飯の後片づけを手伝ったり、週に一度、晩ご飯を作るだけでも、奥さんにとってはいい息抜きになるはずです。
夫婦で話し合って役割分担を決めていけば、お互いの大変さを労り合えるようになり、夫婦の愛情も増していくことと思います。
一方、ご主人が自ら手伝ってくれない場合は、ご主人の協力を手をこまねいて待っているだけでなく、奥さんのほうも、子育ての早い段階からご主人に協力してもらうように努力をする必要があるのではないかと思います。ただし、
「あなたにも、子育てをする義務があるのよ」
などといった強い言葉を使わないよう気をつけてください。それでは、ご主人のやる気をかえってそいでしまうことになるのです。
そういったときは、奥さんのほうが一枚上手になり、ちょっぴり知恵を働かせることです。
まずは、ご主人が取り入れやすい育児をひとつ選んで、協力してもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。
帰宅時間がある程度、決まっているご主人であれば、子供をお風呂に入れるのはパパの役目、というように決めてもいいでしょう。
お風呂に入れてもらった翌日には、「昨日はお風呂に入れてくれたおかげで、ぐっすり眠ってくれたわ。ありがとう」と、感謝の言葉を添えてみてください。
そのようにして、我が子と触れ合う時間を意識的に作っていくようにしていくと、ご主人の心の中にある父性も自然と育っていきます。
また、実際に子育てに参加してみると、ご主人自身にとっても、思ってもみなかったようなさまざまな発見、新鮮な喜びがあるはずです。
小さい子供と日々、コミュニケーションをとることになるわけですが、子供は自分の思いどおりには動いてくれませんから、待つこと、辛抱することを覚えられます。
子育てとは、人生の訓練を続けていくようなものですから、それによって、自分の人間性に磨きがかかるといった効果があるのです。
そして何より、将来、子供が大きくなり学校に行くようになったときの教育や躾のことなどを夫婦で話し合うときのための基礎作りにもなるわけです。もちろん、夫婦の愛情や絆もより深まっていきます。
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