自分の前世や来世を知りたいと思っている人は結構多いのではないかと思います。興味本位の人もいれば、前世を知ることによって自分のことをよく知ろうという人など、その理由はさまざまでしょう。
ただひとつ言えるのは、前世や来世を知ったからといって、それで幸せになれるといったものではないということです。また、証明のしようもありませんから、本当かどううかも聞かされた本人は確かめることすらできません。
そう考えると、自分は前世では何者だったのかとか、来世は何に生まれ変わるんだろうとか、極端なことを言えば知っていても知らなくてもどちらでもよいことなのかもしれません。それよりも、前世・来世というものからはもっと学ぶべきことがあるのではないでしょうか。
たとえば、魂について考えてみます。
魂は輪廻転生します。肉体は滅びてしまっても、魂は永遠ともいえる時間の中で存在し続けていきます。つまり、神の大きな視点で見ると、前世や来世といったものもひとつの連続した過去から現在、未来という時間の流れの中にあるのです。
今この世に生きていて80歳で死んだとします。肉体は滅びますが、魂は来世へ生まれ変わります。(生まれ変わるタイミングはそれぞれの魂によるようです)。そのとき、魂に記憶されていることはリセットされません。
では、魂の記憶とはなんでしょうか。
それは、カルマ、つまり過去世から現世で死ぬまでに行ってきた行為です。魂はカルマという鎖のようなものの作用によって、輪廻転生の中で存在していきます。その鎖に付着したサビ(悪いカルマ)、これを磨いて落としていくのが魂の目的、神様から与えられた使命なのです。
私たちが認識できるこの人生も、神様の視点から見た魂というレベルでの人生も、あるひとつの流れの中に存在しています。それは、過去、現在、未来、という時の流れです。
原因と結果、因果の法則、カルマ。原因(過去)があって結果(現在)がある。現在での過ちが引き金となって、結果が出る(未来)。善い行いをしていれば幸福がやってきて、悪い行いをしていれば不幸がやってくる。
「いいことをしたって報われないこともある……」
たしかに、今生きているこの人生、つまり人間のたった100年足らずの人生という時間感覚で考えると報われないこともあるでしょう。しかし、魂レベルでは必ず報われます。なぜなら、神様の世界(私たちが存在している世界)は因果の法則で成り立っており、魂はそれまでのすべての行為を記憶しているからです。この法則が崩れることはありません。
過去・現在・未来という時間の流れは、因果の法則という神の法則で成り立っていて、私たちの魂はその中で存在しています。この魂が存在する世界は、善いことをすれば幸福がやってきて、悪いことをすれば不幸がやってくるという、とてもシンプルな法則のもとにあるのです。
たった一時の目先の利益、わがまま、自己中心性、高すぎるプライド、頑固、そうした無駄なことで自分を必要以上に飾らなくても、たったひとつのシンプルな因果の法則に習って日々、考えながら生きていけばいいのです。
前世、来世というと神秘的でどこかロマンチックな響きを覚える方もおり、その上辺だけで「前世はお姫様だった」とか「お侍さんだった」などということにとらわれがちですが、それよりももっと大きな “因果の法則” を考え、意識してこの人生を生きていくべきではないでしょうか。
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