なぜ人は感情的になるのかというと、それは、相手についての知識、その人に対する理解力が乏しいからです。
相手のことを「わかっているつもり」になっているだけで、その人の本当の気持ちや状況について実はよくわかっていない、正しく理解できていない、だから予想外の反応に対して感情的に反発をする__すなわち、知識不足です。
夫婦関係においても同じで、喧嘩になった時には、ほとんどの場合、そこには我欲の押し付けか、相手に対する理解不足や判断力の欠如があります。
そこで自分の不足、カルマに気づけるかどうかが、幸・不幸の分かれ道です。
そこで感情的に反発したり、責任のなすり合いをするのではなく、相手のその時の状況や事のなりゆきを冷静に捉え直し、自分にも問題や欠点がなかったかを考えてみることが大事です。
そして、最も大事なことは、「どうしてこうなったか一緒に考えてみよう」というような、カルマを共有する修行仲間だからこその、問題を分かち合う言葉を発することです。
そのためにもまず一呼吸おいて、一旦、相手の気持ち、身になって考えてみる。すると、後になってからなぜそのようにするのかが理解できることがあると思います。
そのように、相手に対する理解と知識が増えていけば、例えまた不愉快なことをされたとしても、「全く、しょうがないな……」と軽く受け流すこともできるでしょう。
例えその瞬間は不愉快になったとしても、一晩じっくり考えれば冷静になれるはずですし、また、いくら相手が感情的になっていても、こちらに理解と知識があれば、十のものが三にも二にも減らせます。
これは夫婦に限らず、どんな人との間でも同じですが、何度も言うように、相手に変わってほしいと要求する前に、まず自分が欠点に気づいて直す努力をするのが先決だということです。
よく言われるように、「他人」と「過去」は変えられないけれど、「自分」と「未来」は変えられます。
そのためには、今、その時に自分の不足や欠点に気づいて直していくことです。
喧嘩やトラブルなどのもめ事は、その不足、欠点から生じているのです。
自分では気づきにくい欠点、カルマを解消する努力が心を養い、魂を磨くことにつながるのです。
特に夫婦においては、親密な関係だけについ相手に自分にとって都合のいい対応を求めてしまいがちですが、パートナーであっても、あくまでこの世の修行仲間であり、自分の心を養うためのご縁であることをどうか忘れないでください。
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