どんな夫婦でも「いつかは独りになる時がくる」という覚悟が必要です。
覚悟をしていれば、準備ができます。その準備の中には、幅広い知識も加えておくべきと私は思います。
そうすれば、いざその時がきても、幅広い知識が心を救ってくれますし、自分なりに生きがいを持って暮らせるので、ずっと悲しみに打ちひしがれたままであったり、それまで離れ離れになっていた子供のところにしぶしぶ引き取ってもらうようなことになったりして、肩身の狭い思いをするということもないでしょう。
そのためにも、子育ての手が離れたら、老後の生きがいを持つことです。
囲碁や将棋、園芸や菜園、詩吟や小唄、釣りや山登り、写真撮影や鉄道旅行など、それまでの趣味を堪能するのも良し。また今は、いろいろな社会人サークルもあり、絵画やきり絵、書道や手芸、俳句や短歌、音楽やダンス、スポーツやヨガなどの健康法、語学や料理教室など、何でも学べて、そこで気の合う仲間とも出会えます。
また、人によっては、子育て支援や障害者支援、自然保護活動やガイド、地域おこしなどのボランティア活動も生きがいになるでしょう。
頭から「自分にはできない」「向いてないんじゃないか」と決めつける前に、興味があればまず出かけて行って試しにやってみることが大事で、意外に自分に合っていたり、子供のように無邪気に楽しめたりするものです。
自分一人でできる趣味もいいですが、できればそれだけでなく、人と会話を楽しめる趣味も大事です。そのようなお相手がいれば、お互いに言葉をかけ合えられるため、精神的にもいいですし、小まめに口を開くことがいかにいい運動にもなり、夜も熟睡できます。
社会人サークルのような場は、趣味や価値観が合う人の集まりですから、自然に打ちとけやすくなります。そこで出会った人と親しくなれば、家族や職場とはまた違った関係が築けて、何かあった時にもお互いに助け合い、支え合うこともできるかもしれません。
そのような場合も、人間関係において一番大事なことは、素直さです。
子供のように素直な人であれば、初対面同士でも好感を持たれますし、趣味やそこでの人間関係を通じていろいろ気づきが得られて、知識もどんどん吸収できます。
決して “いい人” を演じるのではなく、誰かに何かをしてもらったら「ありがとう」、わからないことがあれば「わからないので教えてください」、失敗したら「ごめんなさい」、そんなふうに言える素直さが大事です。
素直な人は、見栄やプライド、勝ち負けにこだわりません。自慢話ばかりしたり、自分をひけらかすこともない、仲間うちでも何のてらいもなく、「皆でこんなことをしたら楽しいですね」などと提案ができたり、場を和ませるムードメーカーになれるでしょう。
素直さを持った人は、老後の人間関係においても周囲の人から信頼され、いろんな人たちとも調和していけるのではないでしょうか。
そのように、素直で可愛いおじいちゃん、おばあちゃんになることが、老後の孤独を遠ざけ、幸せへと導いてくれる鍵になると思います。
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