言葉づかいの乱れは、心の乱れ、だらしなさにもつながると思います。
その点、若い世代の方々で、正しい言葉づかいができていない点が気になります。
例えば、自転車を「チャリンコ」と言ったり、大切な目上の方との会話の途中で「マジですか?」などと、何でもかんでも言葉を言い換えたり、省略するなど、言葉のつかい方が乱暴だと首をかしげたくなります。
最近は、「ありがとうございます」を「あざま」、「どういたしまして」を「どいたま」などと略すのが若者言葉だとされているようですが、それは特定の人たちの間で交わされる符丁としてならわかりますが、一般的な言葉として使うのは適切ではないと思います。
津軽弁で「どごさ行ぐの」「湯さ行ぐどご」の省略形として「どさ」「ゆさ」という言葉を使うことがありますが、これはあくまでも方言です。
なかには、時代によって徐々に変わっていく言葉もあるでしょうが、言葉や会話の乱れが心の乱れにつながることがあるのです。
言葉を大切にしないのは、心のだらしのなさ……。
身だしなみの乱れと同じで、例えば、若い女性がヒールの高いサイズ違いの靴を履いてバタバタと足を引きずるように歩く姿や、どぎついつけまつげにアイシャドーをするのが「カッコいい」と思っているのと同じです。
今の若い人たちの言葉づかいがこのままでは、いろいろな面でだらしなくなってしまうのではないか? 将来、孫たちの世代にはどうなっていくのだろうかと心配になることがあります。
少なくとも、幼い頃から親との間でしっかりと挨拶や会話の訓練をしてきた人や気づかいができる人は、相手にわかるような正しい言葉の使い方ができると思います。
正しい言葉づかいとは、相手に応じて尊敬語・謙譲語・丁寧語などの適切な言葉を用いるマナーでもあり、それは品格にもつながります。
品格とは、奥ゆかしさとも言えるかもしれません。
例えば、人に不快感を与えたり、人が嫌がることをしないといった最低限のマナーやエチケットをしっかりわきまえていることです。
気配りのなさや品のなさは、ふだんの生活の中の何気ないしぐさや態度にも現れます。ここに相談に来られる人たちの中にも、頭をかしげたくなるような立ち居振る舞いをされる女性が少なくありません。
例えば、玄関を入って靴を脱ぐ時など、人が見ている方にお尻を突き出してブーツを脱ごうとしたり、長いブーツならば斜めに重ねて角に置けばいいものを、玄関の真ん中で脱いでブーツのファスナーを閉めずに脱ぎっぱなしにしておくので、倒れて他の人のじゃまになっていたり……。
あるいは、ドアの開閉がきちんとできない人、手提げバッグの口を開けっぱなしにして歩く若い女性、ハンカチを持たずにトイレから出てきて手をふる人など、ちょっとしたことですが、品格や社会人としてのマナーに欠けるような方が少なからずいらっしゃいます。
【私にご質問いただけるメルマガはこちら】
まぐまぐ で登録できます。
【YouTubeチャンネル】