みなさんにとって「家族」とはどういった存在でしょうか?
ある人にとっての家族は、人生の「土台」として、力強く自分を支えてくれる存在かもしれません。
またある人にとっては、自分が好きなことをしようとするのを邪魔する「足かせ」のような存在かもしれません。
30余年、ここ青森で数え切れないほどの相談に対峙してきましたが、実は人の悩みというのは「他人対自分」の関係性における悩みではなく、家族という閉じられた空間の中で生み出される場合がとても多いのです。
家族という近い関係性だからこそ生まれる憎しみ、嫉妬、憎悪というものは、目を覆い隠したくなるほどに凄惨な揉め事を引き起こします。
日本においては、殺人事件の6割が家族間で起きているという事実もあります。 実際に手を出さなくても、心の中で非常に強い憎悪を持っている方というのは少なくないのです。
私はこれまで、拙著やメルマガで事あるごとに家族のことについて書いてきましたが、それは家族(両親)がいるから自分はいまここに存在しているはずなのに、なぜこれほどまでに憎しみ合ってしまうのか?
なぜ、家族間で殺人事件のような悲しい事件が多発してしまうのか?
そういった現実に向き合わなくては、いつまでたっても家族間にはびこる憎しみを消すことはできないと感じているからです。
今回は、これまで書き溜めた原稿の中から、「家族」にまつわるものをまとめてエッセイの形にしてみました。
この機会に、「家族」について今一度、考えてみてはいかがでしょうか。