人は生まれながらにして長所と短所を持っています。長所が「幸せを呼び寄せる種」ならば、短所は「幸せからあなたを遠ざける種」です。
自分の長所について考えているとき、あなたはどんな気持ちでしょう。これまでの人生の中で楽しかったことや上手くいったこと、人から感謝されたことや達成感を得たことなど、さまざまなプラスの感情の中から自分の長所について考えられたのではないでしょうか。
しかし、短所については、考えるだけで嫌な気持ちになったり、面倒臭いと感じたりするかもしれません。
短所について考えを巡らすと、自分の人生の上手くいかなかったことの記憶と重なる部分が多くなります。失敗したことや、喧嘩した記憶が心地良いわけはありませんから、人はなるべく早くそれを忘れようとし、結局は自分の行いを深く反省することなく時を過ごしてしまうのです。多くの場合、物事が上手くいかないのは自分の至らなさが原因なのですが、前世から引きずるカルマが原因の場合もあります。
ここで、もう一度「カルマ」についてご説明しておきます。
カルマとは「業」という言葉でも言い表されることがあります。すると「業」という言葉に続く形容詞が「深い」であることから、「カルマ/業」を、人間の心理の一番奥底に沈んでいる悪いことのように捉えてしまう方もいらっしゃるのですが、「カルマ」には「悪いカルマ」もあれば「善いカルマ」もあります。
人間は「一度死んだら終わり」ではなく、輪廻転生を繰り返し少しずつ魂を成長させています。
前世で行った善行と悪行は、次の世に引き継がれ、自分の中に「種」となって残るのです。そしてまた現世の中で、前世が連なった過去世のカルマを浄化すべく新たな修行を始めるのです。
こう申し上げても観念的すぎて、あまり具体的なイメージがわかないかもしれません。わかりやすく言えば、カルマとは前世から続く「自分の行いに対する記録」のようなものです。この世に生まれた瞬間から「あの世」へ行く0.0001秒前まで、今世の行いは記録されているということなのです。
過去世で善いカルマをたくさん積み上げれば、今世ではそれに見合った素晴らしい体験が出来ますが、恐ろしいカルマを引きずっていれば、その報いを受けることになるのです。
では、どうすれば悪いカルマがもたらす苦しみから脱却できるのでしょう。
以前、拝殿を訪れた相談者の方の中に、おつき合いする男性に何度もお金を騙しとられては失踪され、結婚に希望が持てなくなったという女性がいました。
彼女が最初に結婚を意識した男性は、別の女性と遊ぶお金まで嘘を言ってはその女性から借りていたということです。
ところがある日突然その男性は姿を消し、お金を返してもらうどころではなくなってしまいました。次に女性の前に現れたのが、自身で会社を経営する十歳年上の男性でした。
いろいろと彼女の相談にのってくれるこの男性に惹かれ、結婚を夢見て男女の関係を持った直後、今度は会社の運営が上手くいかなくなったという理由で借金を申し込まれ、結婚するのだからと自身の全財産をその男性に委ねてしまったそうです。
ところがその男性も、前回と同様に突如として失踪。
私は「結婚に憧れていただけで、男性を信じていたのに」という彼女の想いを聞き、神にお伺いしてみました。すると周囲の言葉に耳をかさず、誰もが危ないと思うような男性にすぐお金を貸してしまう女性の姿が視えました。
「あなたが男性に騙される原因は、霊障からではなく、周囲の人が心配してかけてくれた言葉にひとつも耳をかさず、盲目的なあまり、お金の貸し借りにもルーズになってしまうところにあるのです」と伝えると、女性は思い当たることがあったのか、「たしかに親友から何度も、最初の彼は危ない人物だと言われたことがありました。次の彼にお金を貸す際にも、きちんと借用書をとっておくように言われてたのに……」と心から反省し涙ぐんでいます。
相談者のことを思って友人がかけてくれた言葉を信じられなかった彼女が被った傷は大きいけれど、初めて自分の悪いカルマに気づき、その悪いカルマをなくそうと心から反省したことは大きな進歩です。
今の気持ちを忘れずに、冷静に自分自身の悪いカルマをなくすように努めれば、彼女に相応しい男性が近い将来きっとあらわれることでしょう。
このように、悪いカルマが一番恐れているのは「気づかれる」ことなのです。
私が神から透視能力を授かったのは、幸せから人々を遠ざける種である「悪いカルマ」を「気づき」によって撃退するためでした。しかしその透視能力を、私は本当に嫌っていました。
神との交流は嫌いではなかったのですが、透視によって視えてしまう人間の心の歪み方が嫌いで、二度ほど、それから逃げたこともありました。
しかし、この世で人を救うための任務を与えられ、神が透視力を授けた私を使われるということからは、逃れることは出来ませんでした。
普通の人間として生きたかった私。
神は我が子を説得するがごとく私をなだめながら、とうとう私がこの道をいくようにされたのです。私は今生ではこの「気づき」を教え、人間を幸せな道へ導く役目を果たすべきと考えています。
自分の欠点やカルマについて考え、言葉に残すのは大変勇気がいることです。でも、その勇気の先には必ず幸せが待っています。自分の嫌いなところ、欠点だと思われるところを、長所と同じように考えてみてください。
そして、これまでその短所が呼び寄せた不幸を思い出して、どうすればその不幸を避けられたのか考えてみましょう。
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