考えていることがゴチャゴチャになってしまって、言葉でうまく表現できない人がいます。そのために、仕事にも差し障りが出てくることも。
ある女性の相談者は、「人格的に問題がある」と周囲から言われたため、人とコミュニケーションをとることをやめ、「自分に問題があるのだから」と、ひとりで生きていくことを決めたと言います。しかし、ひとりで生きているがゆえ、知らないこと、理解できないことがたくさんあることに気づき、変わるべきなのではないかとも思うようになったと言います。たとえば、友達を作ること、恋人を作ることなど。
彼女はそんな自分を変えたいのですが、何をどうすれば「変わる」のかが、わからなくなったのです。
自分の考えを頭の中で整理するには、每日の訓練しかありません。
その方法ですが、自分が考えていることを文章に書き出してみるのがいちばん効果的です。それから読み返して、自分が本当に言いたいことは何なのかと考える。これを、毎日毎日続けてみることです。さらに、友人にも見てもらうとよりいいでしょう。
千里の道も一歩から。一晩寝たら、次の日には〝頭の中を整理できるような人間になっている〟ということはありません。
頭の中がグチャグチャになってしまっている人は、要点をとらえて話すことができないようです。たとえば、ひとつのことに関しても説明がものすごく長くなってしまう。話の中にたくさんの(余計な)情報が入りすぎて、結局何が言いたいのかが相手に伝わらないのです。簡単に言えば、1分で終わる話を10分も延々と話してしまう。
なぜそうなるのかというと、自己中心的に物事を考えてしまっているからです。会話というのは相手とのコミュニケーションです。どの言葉を使って、どういった順序で話せば相手にうまく伝わるか。そういったことまで考えていないのです。言葉というのは、〝多く語れば伝わる〟というわけではありません。全体の要点をとらえて、順序よく、言葉を選んで話す必要があります。
自分の頭の中だけで完結していては、会話をしているようで会話をしていないことと同じになってしまいます。
こうした会話をしてしまう方は、総じてコミュニケーションがうまくいきません。そうなると当然、仕事にも人間関係にも影響が出てきます。
仕事も人間関係です。ロボットと仕事をするわけではなく、人と仕事をします。つまり、自分の考えを相手に説明し、伝え、納得してもらわなければいけません。まさに、人とのコミュニケーションです。
人の悩みや問題というのは、多くの場合、人間関係のひずみから生まれます。逆に言えば、周囲とのコミュニケーションがうまくいっていれば、それだけ悩みや問題も少なくなるでしょう。
悩みや不幸が多いと思っている方の多くは、自己中心的で、人の意見を聞きません。周りの人からの指摘というのは、本来は喜ぶべきことです。人というのは、なかなか相手の欠点を言いません。余計な衝突を避けるためです。たいていの場合、何も言わずにいなくなってしまうものです。
だからこそ、人からの意見や指摘というのは宝なのです。盲目的になっている視野を広げてくれます。
人が人の世で生きていくためには、他者と行動をともにしていかなければいけませんから、意固地にならずに相手と調和し、和合を保っていかなければいけません。どんどん他者との関わり合いを持ち、しっかりとしたコミュニケーションをとっていくことが大切です。そのためにも、自分の考えをまとめられるようにならないといけないのです。
人間の欠点というのは、「こうすればすぐに変わる」というものではありません。毎日、コツコツと意識して直そうと思うことで、徐々に変わっていきます。思っていることを文章に書き出してまとめる練習を毎日するとか、あとは本を読んだり映画を見て登場人物の想いを想像し、それを友達と議論してみるとか、そうした小さいことを日々積み重ねていくことが大切です。
人間はすぐには変わることは難しいです。しかし、「変わりたい! 欠点を直したい!」という強い気持ちと努力で、〝必ず〟直していくことができます。焦ったところで欠点が直るわけではありません。しっかりと自分と向き合って、欠点を直すことが幸福につながります。
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