子どもが可愛いからといって、我慢することや人とのコミュニケーションの大切さ、物事には程度があることなどを教えずに甘やかして育てると協調性も知らず、当然のことながらわがまま勝手な人間に育ちます。
その親御さんもそうでしたが、男女交際についても思春期の頃から何でも「いいよ、いいよ」と “ものわかりのいい親” を演じていたようです。
子どもが中学生の頃、「友達の家に泊まってくる」と言えば、どの子の家に行くのか、誰と一緒に泊まるのかも聞かずに、「いいよ、いいよ」と送り出す。
泊めてあげる家の親も、相手の親の許可を得ているかどうかも確かめることなく、子どもたち同士が勝手に寝泊まりしている……。
それが男の子同士や女の子同士ならまだしも、異性の友達であってもおかまいなく親が放任しているから、子どもたちが裏で夜遊びを覚えてしまうのです。
今の親御さんの中には、我が子が中学生であろうと、親は全く口出ししないことがものわかりがいいのだと思い違いをしている方もいるようで、子どもはそれをいいことに親に嘘をついて夜な夜な異性の友達と遊び歩くようになる……。
その結果、望まない妊娠や中絶などの問題が生じて、後悔するケースがとても多いのです。
その場限りの親の甘さが、結果的に、その子にとっても親にとっても不幸を招いてしまうということです。
ものわかりがいいことと、だらしのなさとは違います。
何でもかんでも許してしまうのは、だらしのなさで、そのように育てられた子どもは、男女の関係においてもだらしのない人間になってしまいます。
また一方で、子どもを甘やかす親とは対照的に、親の権限を強く出し過ぎて、子どもの気持ちや言い分を聞かずに口うるさく小言を言ったり、一方的に叱りつけているような場合にも、やはり子どもは精神バランスを崩したり、非行に走りやすくなります。
それは子どもの心を養う本当の厳しさではなく、単なる親の横暴です。
相談に来られる親御さんは、ほとんどがそのどちらかです。
どちらも極端で、バランスを欠いている。これこそが親の知識不足です。
相手のうわべだけしか見られない若者も、そんな親の無知がもたらした結果とも言えるのです。
子育てにおいても、将来悔いを残さないためには、過去はどうだったかを省みて、そして未来のことまでしっかりと見据えながら、正しい理解力と判断力を持って今を生きていかなければなりません。
子どもなりに言いたいことがあるのに、親が耳も貸さずに、ただガミガミと口うるさく怒鳴っったり、叱るだけでは、子どももたまらなくなって口ごたえするか、やがては堪忍袋の緒が切れて爆発するのは当然です。
何か気になることがあれば、「どうしたの?」「なぜそう思うの?」「あなたはどうしたらいいと思う」などと、きちんと子どもの気持ちをくみ取りながら会話をしていれば、決してそのような悲惨な結果には至らないと思います。
親が子どもの気持ちを理解するように、子どももまた会話を通して親の気持ちや考えをよく理解するようになるからです。
これが過去・現在・未来をひとつながりで考えるという意味です。過去・現在・未来の視点に立って、正しい理解力や判断力を養うことが、親子に限らず、縁のある人たちと良好な人間関係を築くための知識や知恵につながるのです。
かく言う私も、もしもこの仕事をしていなかったら、親の権限を押し付けるだけの口うるさい親になっていたかもしれません。
いろいろな人の相談に応じる立場であるがゆえに、自分を引くことができるし、どんな人であれ、相手の気持ちをくみ取る努力やこちらの助言をわかってもらうための忍耐力が求められるのですが、なかには何を言っても一切受け付けない “熟睡しているスピリット(スピリット=精神・魂)” もあり、無念に思うこともあります。
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