生活の基本といえば、やはり「食」です。
ところが、最近は一人暮らしの人に限らず、惣菜屋のおかずばかりが並ぶ食卓で家族が食事をしたり、夫婦でお互いに好きな物を買ってきてバラバラのものを食べたりと、食生活の乱れが取り沙汰されることも多くなってきました。
私が子どもの頃は、まだまだ日本全体が貧しい時代でしたから、お昼のお弁当もままならず、食べられるだけで幸せという風潮が残っていました。
貧しいながらも家族一緒にいただくご飯は、とても美味しく感じたものでした。
現在の日本は、飽食の時代と言われています。物は豊かになってきましたが、果たして本当に身体や心に良い物を食べているのでしょうか? 以前、山菜のわらびを味噌漬けにした郷土料理を教えていただいたことがありますが、これは飢饉があった時などのために保存食として作っていた、昔の人の「食の知恵」がギュッと凝縮したもの。昔の人たちはこのように、いつ何時でも食べられる料理を考え、生きるための知恵として長い間伝えてきたのかと思うと、とても大切なことを教わったなと感じたものでした。
また日本には、昔からどの家にも祖母から母へと代々引き継がれてきた「我が家の味」というものがあります。それは特産物を使った郷土の味だったり、煮物のような常備菜だったり、特別な日のご馳走だったり。たとえ同じ料理であっても、それぞれの家庭によって引き継いだ味付けはそれぞれに違いがあるので、嫁いだ先で初めて気づく実家との味の違いであったり、しばらくぶりの帰郷で感じる故郷の味だったりと、深く刻まれた「味の記憶」は、人生に大きな影響を与えているように思います。
家庭の味に限らず、これだけ外食文化が広がっているのですから、美味しいものを親しい人たちと一緒に食べに出かけたり、空気のいい屋外でワイワイいただくバーベキューなども、同じ美味しさを共有できる特別な経験になるでしょう。
子どものアレルギーが増え、学校でも皆と同じ食事をするのが難しくなっていたり、放射性物質や農薬の問題などが心配される現代。なかなか家族全員が揃って食事をすることも難しくなっていますが、同じ美味しさを共に味わうことは、その場にいる人たち全員と思い出を作ることができる大切にしたい習慣です。
みんなと共有した「味の記憶」が、さらに互いの縁を深くすることにもつながります。一緒に同じ物を美味しく食べる時間を大切にして下さい。
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