戦後の日本人は復興の名のもと、がむしゃらに、ひたすらに頑張って働いてきました。明治・大正・昭和生まれの先人たちのお陰もあって驚くべき早さで国は立ち直り、世界の大国と肩を並べるまでになりました。
そんな活力に満ちていた時代。人々の悩みは自然災害への恐怖や、知識がないことから巻き起こる霊障や祟りに対する不安、または健康への疑問や経済的なことがその大半だったように思います。
時代は移り変わって現在。神殿にやってくる相談者の方々の悩みは、物質的なことよりも、目まぐるしい変化を遂げていく時代の波に巻き込まれたようなニートや家庭内暴力、親子の不和、ノイローゼや自殺といった表面化しにくい「心の病」からくるものへと変わってきているように思います。
国が発展する一方で、いつの間にか置き去りにされてきた「心の知識」。親から子へと伝えられるべき人生経験や、多くの知識を得てそれを活用することが蔑ろにされた結果、心を育成していく大切さに気づかず、バランスの悪い人が徐々に増えてしまったのかもしれません。
私と同世代、大正生まれの両親を持つ「団塊世代」の子どもたちは、豊かな生活を得るため、大人ががむしゃらに働く姿を見て育った最初の世代です。
戦争や貧困に邪魔され、学びたくてもできなかった高度な教育を子どもに受けさせたい、欲しくても手に入らなかった物に囲まれた何不自由ない生活を与えたい。多くの親たちは、子どもの将来を夢見てどんなに頑張ったことでしょう。
また子どもたち自身も「金の卵」と呼ばれ、都会の中小企業では引く手あまたといった状況となり、集団就職の列車に乗って意気揚々と上京したものでした。
そんな時代を乗り越えた私の同級生たちも、元気に頑張っている世代ですが、一方で、「出世をすれば幸せになれる」と思い込んだ人たちは、幅広い知識を身につけることや深い絆のある人間関係を築くこと、豊かな人生を与えてくれる「自分の心の在り方」を大切にしてこなかった大きなツケに今、悩み苦しんでいるのではないでしょうか。
人間の内面よりも年齢の上下、学歴、職業、裕福かどうかで人の優劣を計るような行為は、まさに「心の知識」を育んでこなかったゆえの行いです。
神殿にやって来る人の中にも、自分から相談に来たにもかかわらず驚くほど横柄な態度を取る方や、プライドが高く、学歴や職歴を長々と自慢ばかりする方をお見受けすることがあります。こういった、他人から何も学ぼうとせず、自分から直そうとすらしない態度を見ていると、私の心も虚しく寂しくなってくるのです。
日常の中で、自分より年上のタクシーの運転手さんに横柄な態度をとったり、立場の弱いお店の店員さんに高飛車な態度をとるような人がいますが、そういった行為は自分で自分の品位を落としているだけ。
周囲の人たちは、そういった行為を案外とよく見ていますし、あなたの人間性を判断する材料にしていることでしょう。人に優劣をつける前に「自分の心の在り方」を見つめ、尊敬の気持ちを持って他人と接すること。
「心の知識」を身につけ、周りの人との繋がりを強めることで、素敵なご縁を育んでいってください。
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