思いやりや忍耐は、どんな人との交流においても、とても重要なカギになります。
相手に対する思いやりや我慢する心があれば、相手も心を開いてきずなが深まり、お互いに何かあっても助けられる、駆けつけあえる存在になり、やがてそれが幸せへとつながっていくからです。
ここでYさんの例を挙げましょう。
Yさんのご主人は、Yさんが何かするたびに反対し、話をまったく聞くことなく大声で怒鳴りちらすそうで、ほとほと困り果てていました。
Yさんとしては、なぜ夫が反対ばかりするのかわからず、何も言えない、何もできない状態で、それが何十年も続いていました。
ご主人は職場での人間関係からストレスが溜まっていて、それを家でYさんに八つ当たりしていたようです。
人との交流が苦手で、妻に対してもただ威張り散らすしかなかったご主人。
十数年、喧嘩ともいえない喧嘩が続き、Yさんは子供三人を連れて、結局、離婚することになりました。
このようなケースは、要は、夫婦間のコミュニケーション、思いやりのある言葉のキャッチボールがまったくできていなかった結果です。
このような悲劇を避けるためにも、夫婦の対等な立場でのコミュニケーションが大事で、そこにはお互いの思いやりが求められます。
もちろん、これは夫婦間に限ったことではありません。
相手に対して何か疑問を感じたり、意見の違いがあったら、その時に、
「なぜ? どうしてそう思うの?」
「あなたはどうしたいの?」
「どうすればいいと思う?」
と、自分の意見を主張する前に、まず相手の意見に耳を傾けることが大事です。
それが思いやりであり、それだけで相手は「尊重されている」と感じられるからです。
自分が尊重されていると感じたら、自然に本心が出てくるもの。そこで、初めて建設的な話ができるようになるのです。
また、相手が感情的になっていたとしても、
「その理由を教えてほしいけれど……」
「私はどこに気をつければいいのかなぁ?」
「私も気をつけて話を聞くようにするから」
などと、感情的にならず、少し時間を置くか日にちを置くなどして、相手が冷静さを取り戻す時を待ち、自分の非も認めながら、話を進めてみたらいかがでしょうか?
そのようなやりとりができると、お互いに信頼ができ、相手に対する思いやりと忍耐を持てるようになると思います。
親子、夫婦、きょうだいも同じこと。家族として、お互いに欠点に気づいて直しあうことは、すなわち、幸せをつくりあげていく「魂のバトンタッチ」となるのではないかと思います。
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