昔に比べて、いろんな人と交流を持つことよりも、「自分の家族だけ」「自分の子どもだけ」という考えの親が増えているようです。
親自身が未来を考えず、「今さえよければいい」と考え、やがてわが子が思いやりに欠け、人に相談したり、職場での和合を知らない大人になって、社会から孤立した人間になっていったり、家庭を持ってしまったりしまうかもしれないことに対して、まったく気にかけない人が多いのには、とても驚きます。
これは、心というものをおろそかにしてきた結果ではないかと思います。
心をおろそかにすると、上辺だけつくろったり、なんでも他人事としてとらえ、精神的に成長できずに、社会についていけずに精神を病む人も出てきます。
スキャンダルばかりニュースになるのも、上辺だけしか見ない社会風潮の影響のように思われてなりません。
有名人のスキャンダルに一喜一憂する前に、もっと目を向けるべき問題があります。
例えば、一見豊かに見える日本国内においても、よくよく社会全体を見渡してみれば、歴然とした貧富の差があります。
食べ物を平気でポイポイ捨てる人たちがいる。かと思えば、今日食べるものがなくてひもじい思いをしている子どもたちがたくさんいたり、中には餓死する高齢者さえいるのが現状です。
それだけ貧富の差があっても、「自分には関係ない」と平然としていられるとしたら、やはりそこには人としての心の貧しさ、情緒に欠陥があると言わざるを得ないでしょう。
このようなゆゆしき現実がある一方で、国会での論争を見ると、国民感情はそっちのけで党利党略ばかりが目につき、失礼ながら「？？？」と首をかしげることも多く感じるのは、はたして私だけでしょうか。
自分たちの議席を守るがための、まるで子どもの口喧嘩のようなやりとりや、党名も覚えられないほど次々に離散集合をくり返している現状を今の若い人たちが見て、呆れて政治離れを起こしてしまうのも無理からぬことでしょう。
とはいえ……
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