青森の神様 木村藤子の公式ブログ 日々の暮らしから得る気づき

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覚醒体験の罠

人生において、心が大きく揺さぶられる体験をすることがあります。突然の閃き、深い悟りの感覚、あるいは世界が一変したような感覚。このような体験を「覚醒体験」と呼ぶ人もいるでしょう。しかし、このような体験そのものに価値があるのでしょうか。そして、その後どのように歩んでいくべきなのでしょうか。

覚醒体験は確かに強烈で印象的なものかもしれません。しかし、重要なのはその体験自体ではなく、その体験をどのように捉え、その後どのように生きていくかです。

例えば、美しい夕日を見て心が震えるような感動を覚えたとしましょう。その瞬間、世界が違って見え、自分が何か大切なことに気づいたような感覚を持つかもしれません。しかし、その感動だけで終わってしまっては、本当の意味での成長にはつながりません。

大切なのは、その体験の後に続く内なる探求です。なぜその夕日に心を動かされたのか、その感動は自分にとってどのような意味を持つのか、そしてその気づきを日常生活にどのように活かせるのか。こういった問いかけを自分に投げかけ、深く掘り下げていくことで、はじめて覚醒体験が意味を持つのです。

しかし、多くの人はこの段階で立ち止まってしまいがちです。「私は大切なことに気づいた」「私は悟った」と思い込み、そこで探求をやめてしまうのです。これは、折角の機会を逃してしまっているようなものです。

真の成長は、覚醒体験の後に始まります。その体験を糸口に、自分自身について、人生について、世界について、より深く考え、探求し続けることが重要なのです。

では、具体的にどのように内なる探求を続けていけばよいのでしょうか。

まず、体験したことを言葉にしてみることから始めるのもよいでしょう。日記をつけたり、信頼できる人に話したりすることで、漠然とした感覚を整理し、具体化することができます。

次に、その体験が自分の日常生活にどのような影響を与えうるかを考えてみましょう。例えば、人との関わり方が変わるかもしれません。仕事への取り組み方が変わるかもしれません。些細なことでも構いません。小さな変化から始めてみるのです。

そして、定期的に自分自身を振り返る時間を持つことも大切です。日々の忙しさに流されていると、大切な気づきを忘れてしまいがちです。意識的に立ち止まり、自分の内面と向き合う時間を作りましょう。

また、様々な知識や経験を積むことも、内なる探求を深めるのに役立ちます。書物を読んだり、新しい体験をしたり、異なる考え方の人と対話したりすることで、自分の体験をより広い文脈の中で捉えることができるようになります。