例えば、夫婦でも相手の気持ちや考えを聞かずに、「こうに違いない」と勝手に思い込んで、実は違っていたということがよくあります。
たいていそれが夫婦喧嘩の元になっているのですが、これも知識不足からやってきています。
夫婦といえども、「なぜそう思うの?」「どうしてそうしたいの?」と相手に聞くべきです。
聞かれれば答えます。聞かずに勝手に決めつけられれば、誰でも感情的に反発するでしょう。相手の気持ちや考えをきちんと聞いて、受け止めてこそ、相手を理解できるのです。
これが一つの知識になり、体験を通して知識を蓄積することがお互いの理解を深めることにつながります。
これは人間関係に限らず、どんな些細なことであっても同じです。
例えば、知人のお宅で鑑賞用のお花を見たとします。
「これ、なんていう花ですか?」
「シクラメンです」
「育て方は簡単なんですか?」
「市販の物は水やりの注意がいりますね」
「土が乾いたら上から水をかけるだけではないんですか?」
「市販されているシクラメンは、底面給水鉢と呼ばれるものに植えられているものがほとんどなんですよ」
「普通の鉢と何が違うんですか?」
「底面給水鉢は鉢底に水をためるところがあって、土が乾いたら必要な水分をひもの毛細管現象により吸い上げるようになっているんです」
「水は上からかけるんじゃないんですね?」
「そう。必要な水分は土の底から吸い上げられるので、鉢底の水が減ったら給水用のくぼみから水を入れてあげればいいんです。上から水をやると枯れやすいので注意が必要です」
「なるほど!」
こんな具合に、詳しい人に聞くことで知らなかった知識が得られて、水やりに失敗しなくてもすむわけです。
あるいは、食べ物の知識でも同じことがいえます。
例えば、地方の珍しい食べ物を目にした時などに、「これは何ですか?」と聞くだけでも知識が増えます。
「この食べ物は何ですか?」
「これは青森の干しもちです」
「今は青森県内でも市販されていますが、昔は子供のおやつに欠かせなかったもので、どこの家でも干しもちをつくっていたものです」
「どうやってつくるんですか?」
「干しもちつくりには2ヶ月ほどかかります。味付けは家によってそれぞれですが、一般的には、多めの水でついたもちに砂糖や塩で味をつけ、よくこねます。お好みでゴマやシソなどを入れます。それを三、四日置いて固まったら切り分けて、藁などで結び、よく晴れた日の夜遅く、いったん水にくぐらせてから、戸外に吊します。そして、一気に凍らせるのです。翌朝、まだ夜が明けないうちにムシロで覆ってから、さらに一ヶ月以上、干しておきます」
「ただおもちを干しただけではないんですね」
こんなふうに、実際に話を聞いて食べてみて、その食べ物がどんなものかがわかり、知識として蓄積されます。
それが、食べ物のみならず、その土地の文化や風習を知ることになり、何かのチャンスに触れた時、読書や旅行によって知識のうえに知識が重なり、日本のあちらこちらの風習まで知りたいという好奇心も養います。
こうした幅広い知識を得ることで、物事を寛大に見つめられるようになり、判断力や思考力も確かになるわけです。
それをしなければ、その食べ物の味もわからないし、その土地の文化や風習も知らないまま終わります。
これも知識です。
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