子供がしっかりした判断力を持って社会の仲間入りをしていくためには、「家庭」がいかに大切かを抜きにしては考えられません。
そして、家庭作りの基盤は、親として、そして人生の先輩としてのご夫婦にあります。つまり、ご夫婦の生活、言動が子供の幸せにつながるのです。
「子供の幸せ」を目標に子育てに励むのはどんな親も同じだと思いますが、その過程で挫折したり、あるいは目標を達成したりと、(幸せの感じ方は人それぞれですが)いろんな形で「幸・不幸」の明暗が分かれると思います。
お腹を痛めて産んだ子供ですからかわいいのは当然ですが、かわいいだけでは子育てはできないと思います。親も子も知識不足で、「自分の欠点に気づけない」ために不幸になってしまうこともあるからです。
ですから、ただ「かわいい、かわいい」と育てるのではなく、きちっとした知識も伝えていかなければいけないのです。
子供というのは、やがて家を離れ、物理的にも精神的にも自立していき、やがては家庭を持ち、子供を授かって親となります。つまり、子供のときに気づけないでいるということは、欠点を直すことができないまま親となってしまうので、またその子供にまで何かしらの影響が出てしまいます。
ならば私たち大人は、子供に対して何を覚えさせ、何を行動させ、どんな生き方をするべきかといったことなどを、子供が小さい頃から教え、伝えていかなければならないのです。また、私たち自身も、若いときからよく考えて行動し、「夫婦の絆」「親子の絆」を育んでいくべきだと思います。
結婚生活を送っていると、たまには夫婦でケンカをしてしまうこともあるかと思います。問題は、そのときにどういった言動をするかです。
売り言葉に買い言葉のように、感情が先立って相手を罵るような罵声を浴びせたり、そんな夫婦の姿を子供に見せてしまってはいないでしょうか。
たとえば、ご主人に叱られたとします。そのとき、すぐに言い返そうとしないで、「なぜ注意をされたんだろう」と冷静に考えてみたり、逆にご主人に直してほしいところがあれば、大きな声で怒鳴ったりせず、相手が理解できるように会話の流れを持っていくとか、そうした努力は夫婦の情愛を深めるためには必要不可欠なことではないでしょうか。
どうせケンカをするなら、お互いを高め合えるような将来に生きるケンカをしていただきたいのです。感情だけをぶつけ合うケンカは、夫婦の間にも、そして親子の間にも亀裂を生じさせてしまうだけです。
「今だけ」「この瞬間だけ」を考えず、未来において自分の言動がどういった影響を及ぼすのか、といったことまでを若いうちから考え、少しずつでも努力していけば、年齢を重ねると共に生き方が深まっていき、いざ夫婦の方翼を失ったときにも、早く立ち直ることができたり、「悔いのない幸せな夫婦生活だったなあ」と思えるのです。
『夫婦の情愛こそが子育ての礎②』に続く↓
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