よくあるケースとしては、たとえ自分たちが借金地獄になっても子どもを私立の学校に入れて大学まで行かせ、エリート社員として勤めさせようとやっきになる親です。
ところが、小さい頃から勉強ばかりで友だちづき合いがなかった子どもは、小・中・高の生活の中で思うように同級生たちと交流ができず、さらに社会人になっても人とうまく交流できずに精神バランスを崩して、挙句の果てには自殺をしたり、あるいはニートになり、生涯、親の負担となってしまうことも多くあります。
あるいは、プライドだけ高い人間になって、人の考えや教えを聞くことも嫌い、人から学ぶことができないうえ、何をやっても満足せず「自分はもっとできる。こんなくだらない人生を過ごす人物ではない」と自分を過大評価し、何をやっても長続きせずに20代、30代、やがて40代……、となる人間も多い。
親も知識不足ゆえ気づけず、「我が子はできる、必ずエリートになる」と自分勝手な思い込みを疑うこともなく、その子の生活費を出し続け、やがて定年になり費用を出せなくなった親が40過ぎた我が子に注意すると、今度は家庭内暴力が始まる。
このように、いくら親の情があっても、過去・現在・未来というつながりの中でその時に何が大切かを考えてしっかり向き合っていないと、結果的に子どものためにならない事態に陥ってしまうのです。
現実に、相談に来た医学部を受験する35歳の子の両親に対して、神がこのような状況を見せ、それを説明したことがありました。
ところが、その親は、「私の子は絶対にエリートになる。そのために全財産をつぎ込んだ。私たちの老後は医者になった息子が何一つ不自由ない生活を保障してくれる」といいました。
そして、私のところに来た理由は、「あまりにも辛い生活苦の中、輝く息子の未来を聞ければ、心が少しでも癒せ、頑張れるから来たのに……」と。
小馬鹿にしたような目、勝ち誇った態度で、私をせせら笑って帰ったそのご夫婦。その後ろ姿を見ながら、私は胸がいっぱいになる思いで涙が溢れたものです。
これまでもいろいろな相談者の例を紹介していますが、自分の目に映っている子どものほんの一コマだけを見てわかったつもりになっている親が何と多いことか……。
過去・現在・未来のつながりを考えずに目の前のことだけしか考えなかったり、親のエゴや欲望を押し通すことがどんな悲惨な結果を生むか。
また、息子や娘といえども一個人の感情と意志を持った人間であるのに、我が子だからと老後すべてを共にというのはいかがなものかと思います。
親が子どものことをわかったつもりになっているのは、偏った知識、偏見で、それに気づかなければ、未来にさらなる苦労もあり得るわけです。
もし、子どもや子育てについての正しい知識があれば、過去・現在・未来の一連の流れを見れるようになって、そのつど適切な対応ができます。
ですから、自分の家だけの限られた偏った知識ではなく、いろいろな人たちの経験や気づき、読書などで知識を総合的に学ぶ姿勢がとても大事です。
そうすれば、どの時期にどのように育てればいいか、子どもにいって善いことと悪いこと、将来必ず訪れる社会人になるための準備期間としてどんな知識を与えてあげればよいかがわかるようになるでしょう。
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