トラブルや困難な出来事には、それを引き起こすに至った根本の原因というものがあり、その原因が、その方の欠点になることが多いのです。
そういった意味を込めて、私はトラブルを抱えた方に、
「まずは問題の原点を振り返ってください」
とお伝えしています。
もちろんなかには、欠点ではなく、些細なひと言や間違った思い込みなどといったものが、その原因になっていることもあるでしょう。
いずれにせよ、自分だけが正しい、相手だけが悪いと思わずに、第三者の視点で問題の原点を見つめてみてほしいのです。
なぜなら、それが、トラブルを解決する最善の方法といえるからです。
この「原点に戻って考える」という意味を理解していただけないことも多いのですが、これは、ひもをたぐるようにして、過去のことを見ていくということです。少し前にさかのぼっても原因がわからなければ、さらにひもをたぐって、もっと前のことを見てみる、思い返してみるということです。
わかりやすい例をひとつあげてみましょう。
たとえば、友達と仲違いしてしまった場合、そうなったおおもとの原因は何だったのかという視点で、相手とのやりとりをずっと過去まで思い返してみましょう。
すると、そういえば半年ほど前から、友達が何となくよそよそしい態度をとるようになったな、ということに思い至ったりするかもしれません。
さらに記憶をたどると、その半月ほど前に、その人がいろいろと親切にしてくれたのに、あのときは家のことで忙しくて、結局「ありがとう」のひと言も言わずじまいだった、ということが見えてきたりもするでしょう。
そうやって思い起こしてみれば、何か気づくことがあるはずなのです。
つまり、この場合は、友人に対しての「甘え」の気持ちが原因で仲違いしてしまった、ということです。
そして、大事なのはここからです。原点に返って、何か気づいたことがあったなら、次にはそれを改めていく、もしくは、今からでもできることがあるなら、それを実行に移していくことが肝心なのです。
お礼を言わずじまいだった友達に、「あの時、親切にしてもらったことが本当にうれしかった。すごく助かりました。こんなに遅くなってしまったけれど、あの時はありがとう」と、相手に伝えることが大切ではないでしょうか。
そうやって、あらためて感謝を告げれば、そこから新たにいい関係を築いていくことも十分に可能なのではないでしょうか。
たとえ、仲を修復できなかったとしても、あなたは一段階成長できたわけですし、今後、同じ間違いをしないように気をつければいいのです。
また、過去、現在のことはわかっても、未来のことを想像できない人が多いのですが、どんな問題にも原因があるということがしっかり理解できれば、今現在、あなたが誰かに向けた言葉や態度が、未来の幸不幸に大きく影響することもおわかりいただけるのではないでしょうか。
たとえば、売り言葉に買い言葉といった状況で、カーッとなった勢いで暴言を吐いてしまったことが、あとあと、取り返しのつかないことになる心配があるということです。つまり今、あなたが生きているその一瞬一瞬が、問題の原因になりうるのです。
ですから、自分が今、口にした言葉が、やがて、明日、来年、十年後にどんな影響をもたらすのかということに、どうぞ意識を向けてみてください。
そういったことを心がけることが、トラブルを防ぐだけでなく、幸せをより盤石なものにしていく秘訣である、と私は考えています。
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