私が毎日相談に来られる方々の話を聞いていると、聞くことの意味さえわからない、聞くという知識すらない人があまりにも多いことに驚かされます。
知らないことやわからないことは、知っている人や経験者から教えてもらうのが一番確実な方法です。
ですから、まずわからないことは聞く、知っている人に尋ねること。それが理解や判断の材料になるので、聞くことが気づきの基本ともいえます。
つまり、「知らないことは素直に聞くこと」です。
どんな人にも、何でも素直に聞ける人は、純粋に知識を得たいからで、そこには見栄やプライドはありません。
もっとわかりやすくいえば、知識が足りない人は、見栄やプライドがじゃまをして素直に聞けないのです。
もしくは、「こんなことを聞くのは恥ずかしい」「こんなことも知らないの? と思われたくない」といった世間体や体裁を気にしているか、あるいは、知っているつもりになっているかのいずれかではないでしょうか?
しかし、何度もいうように、自分が知っているのは膨大な知識の中のごくごく一部の知識に過ぎません。
知っているつもりになっていると、気づくべきことに気づけません。
なぜ? どうして? と問いながら、その理由や背景にあるものを理解していく。そうしていくと、ものごとの成り立ちや過去・現在・未来のつながりが一つの流れで見えてくるようになります。
「こうすれば(過去)、こうなる(現在)」「だったら、今(現在)、こうしておけば、こうなるだろう(未来)」。そんなふうに正しい理解と判断ができ、軌道修正もできるようになるのです。
いくら有名大学を出ても、素直に人に聞けない人は、気づきや成長がありません。
実際、長年の相談者の一人で、プライドが強くてどこに務めても長続きせず、結婚をしても3回離婚をするなど、人間関係がうまくできない60代の女性がいます。
彼女は、「自分が一番良い人」だと思われたいために、自分ができないことや知らないことは口ではあわせるものの、心では絶対に認めない。そして、こういいます。
「欲しいものは必ず取る。取らずにはいられない。たとえ男性であろうと品物であろうと、狙った獲物は絶対に逃がさないために、どんな忍耐もできる。可哀想な、哀れな女性を演じ、誰かが人前で自分を叱るように陰で仕向けて人前で謝る。すると、他人は素直で可哀想な自分に同情してくれる」と。
彼女の話を聞いているだけで、執念のような恐ろしいものを感じます。
彼女の実家は食べ物の商売をやっていて、親がものすごくお金を稼いでいたそうです。しかし、その商売のやり方が問題で、売れ残りや粗悪品までもごまかして店に出していたといいます。
また彼女は、20代の頃、友人から「あなた、大変な方ね!」といわれ、ほめられたと思い天にも昇る気持ちで自分を過大評価していたところ、その友人はそれ以来一切連絡もなく、離れて行ったとか。
それでも彼女は気づかないまま、30代、40代を過ぎ、50代後半になって初めて自分が嫌われていたことに気づいて、人前では皆に合わせてともかく良い人を演じ通した。要するに、何度も同じことをくり返していて、「自分が嫌われるのはなぜ? こんなにすばらしいはずなのに……」と。
それは人の話を聞かないから、人前では良い人を演じても、心で人を見下して笑うという、彼女のプライドがじゃまをしているのです。
ある部分では正直なように見せ、ある部分では勝気で、自分以外の一番になる人は絶対に許せない、たとえ仕事を失っても……、という彼女自身の異常なまでのプライド。
それを直すこともしないで、友もなく孤独な人生を自ら招いてしまっているのです。
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