人は親しい相手にほど甘えが出てくるものです。悩みを相談したり、ちょっとの愚痴を聞いてもらうくらいならいいですが、親しき仲にも礼儀あり。この言葉を決して忘れてはいけないという例をお話ししましょう。
「妻が急に離婚したいと言い出しましたが、まったく原因がわからない」という相談で、定年間近の男性が一人で神殿を訪ねてきた時の話です。
長年、サラリーマンとして営業職に携わってきたこの方は、いわゆるモーレツ・サラリーマンの典型的なタイプ。子どもが小さい頃はほとんど一緒に夕食を食べることもできず、休日でさえ接待ゴルフに出かけるような状態だったので、定年後には、ゆっくり家で過ごそうといろいろ計画を練っていたといいます。
ところが、定年まであと数ヶ月という時期になったある日、唐突に妻から離婚届を突き付けられ、「これまでずっと我慢していましたが、もう限界なので離婚してください」と詰め寄られたそうです。
これまでできなかったことを、定年後の生活で取り戻そうと思っていた男性にとっては、まさに寝耳に水。しかし、神様にお伺いを立ててみると、結婚当初から掃除の仕方や料理の味付け、お金の使い方まで細々と妻に文句ばかりを言っている男性の姿が見えました。
妻が精神的に参っているのもおかまいなしに、妻が特別に何か気に障ることをしたということではなく、会社で嫌なことがあった日ほどグチグチ言っていたようです。その結果が妻からの離婚の訴えだったのですから、その決意は固く、修復はなかなか難しいようでした。
定年になったから、いきなり夫婦仲良く旅行ができる……。
これまで一つも妻を気づかうことなく生活してきた人が、そんなに都合よく楽しい老後を過ごせるとは思えませんし、妻の側から見れば、これほど口うるさい夫がずっと家に居る生活など、苦痛意外の何ものでもないと思うのは当たり前のこと。
原因が自分の言動にあったと聞かされ、途方に暮れている男性に対して、私は、「今、あなたに出来ることは、これまで辛く当たってきたことが、全部八つ当たりで甘えだったと認めて謝罪すること。それでも許してくれるかどうかは分からないわよ」と伝えました。
「恋人なら、家族なら、自分の苦しい気持ちを察して、八つ当たりくらい許してくれて当然」。
常にそういった態度で接していると、親しい人ほど最初は受け入れてくれるかもしれませんが、不満は少しずつ相手の心に溜まっていき、ある時、一気に溢れ出して取り返しがつかないことになることもあるのです。
今あるご縁を大切にするためにも、自分の中にある甘えの心をしっかり見つめ、八つ当たりせずに済む訓練をしましょう。
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