苦しいこと、辛い体験から逃げずにそれをバネにする。
それができれば、それ以降の人生が新たなシナリオとなって、幸せを呼び寄せます。
困難な状況に置かれた時、そこで自分の課題、責任をまっとうしようと一所懸命に努力しながら、その壁を乗り越えていくこと自体が、やがて花を咲かせるための肥やしとなるからです。
これは、魂の宿題を抜き打ちテストの形で試されるようなものかもしれません。
いきなりテスト問題を出されても、それまで一所懸命に努力をして学んでいれば、たとえ難しい問題であっても、それを解いて無事テストに合格できるでしょう。
反対に、日頃から努力もせず、テスト問題が出されても、不平・不満、愚痴ばかりいっていたら、テストに受からないのは当然です。
宿題のテストは必ず自分の力で解かなければならず、そこでみごと合格できてこそ、自分の手で新たなシナリオを書き加えられるのです。
自分にとって苦しく、厳しい経験こそが魂の研磨剤となるというのはそういう意味です。
魂の宿題を避けようとすればするほど、自分の欠点、不足に気づかず、才能や長所を人のために役立たせることもできません。そこで心が養われていなければ、さらなる不幸を呼び寄せ、来世にまで持ち越してしまうのです。
短所と長所は裏表で、あわせ鏡のようなものですが、ものごとが順調に運んでいる時よりも、苦しい時、辛い時ほど性格上の欠点、不足が短所としてあらわれやすくなります。
例えば、親の欠点は、子どもに何か問題が起きた時に表面化することが多々あります。
子どもが暴力をふるったり、ひきこもったりして問題を起こす。しかし、その原因はそれまで子どもに間違った接し方をしてきた親自身の知識不足であることがほとんどです。
そこで、親が自分の欠点や愚かさを認めて反省すれば、必ず子どもも変わり始めます。
たとえ子どもへの愛情はあったとしても、「子どものためにならないやり方だった」「一般常識からずれた教育方針だった」という知識不足に気づいて心から反省できれば、「どうすれば本当に子どもの成長になるのか」と正しい接し方の知識が得られ、子どもにもそれが伝わるからです。
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